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【インタビュー】漫画原作者に聞く! 第3回『江川と西本』『チェイサー』森高夕次/コージィ城倉氏(その2)

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漫画原作者インタビュー第3回は、「漫画原作者」として「ビッグコミックスペリオール」で50年代のジャイアンツで活躍した名投手たちの青春を描く野球漫画『江川と西本』(画・星野泰視)を連載中の森高夕次氏! 「漫画家」コージィ城倉として「ビッグコミックスペリオール」で連載中の『チェイサー』も話題の森高氏に、漫画家でありながら漫画原作者でもあるということはどういうことなのか、お話を伺ってきました!(インタビューその1から読む)


漫画原作者に聞く! 森高夕次氏インタビュー [その1][その2]


「近い昔」を積極的に描きたい


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――『江川と西本』は昭和50年代の野球界、『チェイサー』は昭和30~40年代の漫画界を扱っていらっしゃいますね。


これは「近い昔」なんですよね。今やっているNHKの朝ドラは1990年代が舞台なんですが、僕ら世代からすれば「ついこの間じゃん」って思う(笑)。でも、自分が子どもの頃の『おしん』とかの朝ドラって、戦前や戦時中を描いていて、僕らからすれば、「とてつもない昔」だと思ってたんですが、自分の親からしたら「ついこの間だよ」「そんなに昔じゃない」って感覚だったのかもしれない。
今描いている『江川と西本』とか『チェイサー』っていうのは、昭和30年代、40年代、50年代って、僕にとっては「ついこの間」でも、ひょっとしたら今の若い人たちにとっては、すごく大昔の話で、歴史を見ている感じで読んでいるかもしれないですね。自分が子どもの頃だったら、「江川と西本の話なんて誰でも知ってるよ」とみんな思っただろうだけど、今だったらそうじゃない。
そんな「ちょっと昔」の話を、当時のアイテムや時代風景などを織り交ぜながら描けば、若い人には歴史を見るような感じで、年配の人は「あのときこんなことがあったよね」みたいに思って、楽しんでくれる人はけっこういるんじゃないかと思ったんです。


――集英社のグランドジャンプで連載されている『プレイボール2』も、近い昔を描かれていますね。


『プレイボール2』も、ちばあきお先生の『プレイボール』の連載が終わった昭和53年を舞台にしているんですが、インベーダーゲームとか、ピンクレディーとか、当時のアイテムとかも出しています。年配の読者を「ああ、こんなのあったよなあ」というノスタルジックな思いにさせるというのもアリなんじゃないのかなと。それで、「近い昔」を積極的に描いていますね。


――『江川と西本』は、資料集めは大変ではないでしょうか?


それなりに大変ですね。たとえば昔の「週刊ベースボール」とかは、死ぬほど膨大に蒐集してるんです。それ以外にも、たとえば、原辰徳さんや江川卓さんが書いた書籍だとか、いろんな細かい書籍が、神保町に行けばあるので、それを買い漁るのは楽しいんですけど。一度、根性を決めて、神保町で資料を仕入れたら、10万円を越えましたからね。買う時には手が震えましたが(笑)。


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野球界の「肌感覚」がないと、上っ面の野球漫画になる


――デビュー当時から数多くの野球漫画を描かれていますが、少年の頃から野球をされていたのでしょうか?


「少年野球」というより「草野球」ですね。本格的にやったのは中学と高校の実質6年間です。当時、野球部に入るというのは一般の生徒とは全く違う生活という感じ。
 夜は遅くまで練習して、帰ってくるのは絶対に9時は回って、10時近くになっていました。


――漫画の中にもその練習経験が生かされていますか?


漫画はやっぱり漫画なので、必ずしも自分が体験したことを反映しているわけではないのですが、ただ、自分は野球部を体験したことで、その雰囲気や、どういったシステムの中で、どういう人間関係でやっているのかというのは「肌感覚」としてわかる。


――「肌感覚」というのは?


野球の世界、体育会の世界に特有の「肌感覚」が掴めていないと、たぶん、野球漫画を描いても、上っ面な感じの漫画になってしまうように思います。子どもの頃から野球をしていて、中学や高校の野球部の空気感はだいたいわかりますが、それ以上のレベルの空気感は想像するしかありません。そこで「大学の野球部」「プロの世界」「解説者」などを経験された方を取材するわけですが、そのうちに野球界全体の「肌感覚」がわかってくる。具体的な細かいネタを拾うということよりも、「肌感覚」を感じることが大事なんだと思います。


――確かに、『江川と西本』や『グラゼニ』では、高校野球からプロ引退後まで続く、野球界の先輩後輩の繋がりや絆のようなものが描かれていますね。


ラジオで野球中継を聞いたり、選手名鑑を見ていると、「人事異動」がわかってくるんです。プロを引退後、野球の仕事しようと思っても、なかなか厳しい。たとえば「解説者」になれるというのは、いい方なんですよね。解説者は少ない席の取り合いで、そこも厳しい世界なんです。漫画の世界もそうですが、でも漫画の世界は雑誌が多いから、漫画の方がまだ席が多いかもしれない。野球界の方が圧倒的に厳しいでしょうね。


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最近いろんな選手や解説者とお会いしてお話を伺うと、「そうか、この人はこういうキャラクターだから、こういう人生を歩んでいるんだ」というのがわかってくる。「ああ、この人は監督やコーチというキャラじゃないな」「現場のシステムの中に入って、組織の中でやっていくのには難しいかな」という人もいる。もっとサラリーマン的に生きる人もいて、ある選手は、選手として巨人に入ったあと、解説者をやり、打撃コーチ、二軍コーチ、二軍監督などをして、最終的にスカウトまで、システムの中で組織人として生きている。「ああ、この人は、こういう道を歩いたのか」と。まあ、ちょっと調べりゃわかる事なんですが、アンテナを張ってないと見過ごしちゃう時がある。
解説とかバラエティとかでマスコミの寵児なんだけど、監督にはなっていない人は何人もいる。逆に、そんなに華やかにマスコミとかで活躍しなくても、ずっと現場にいて、組織人になった人の方が、地味かもしれないけど、安定した平穏な人生だったんじゃないのかな、とか思えるし。「野球選手」という華やかな世界に入った人の人生を迫ってみるのは、とても興味深くて面白いんです。


今、実名野球漫画は描くのはドン・キホーテみたいなものです


ツイッターで「今、この時代に実在の人物が登場する巨人軍の漫画を描けるんだ」といった感想を見たんですが、「俺が描きたいのはまさにそれなんじゃ」(笑)という思いが強烈にあるんです。今、世の中に、実名巨人軍漫画とか、実名プロ野球漫画ってないんですよ。他の作家が描けないテーマをやるという、言ってしまえば、掟破りの「でっかい風車につっこんで行くドン・キホーテ」なんですよ。
僕は「読者のために」という思いがすごく強い方だと思うんですが、僕は『巨人の星』とか『侍ジャイアンツ』で育って、「巨人軍の漫画を読みたい」という思いがすごくあって。そういう読者も未だに一定数いると思っていて、僕が原作を描いて、絵の上手い星野泰視に漫画を描いてもらって、僕と同じ思いのおじさんたちに読んでもらいたいなと思ったんです。この作品が終わってしまったら、実名巨人軍漫画はまず、むこう何年かは出てこないんじゃないかと思う。自分が生きているうちに出てこないんじゃないのかなと思ったりしてます(笑)。『江川と西本』はストーリーの終わりがあります。そこまで描ききったら、あとはもう描けないんですよ。残念ながら。


――ある意味では、江川と西本の青春と呼ばれる時代を描くと。


そうですね。いい時で終わる。やっぱり漫画なので、人生の一番いい時を描き切るという。


――『江川と西本』では、恋愛や家族などのプライベートがあまり描かれていませんね。


ただでさえ実在の人物への配慮が必要だと思うので、そのご家族にまでご迷惑をおかけしないように、ご家族の描写はなるべくしないようにしています。主人公が実際にいらっしゃる方だから、ちょっと深掘りしちゃった瞬間に、いろんなところに影響が出てしまわないように、そのあたりの裏話的なことは描かない。その方が、結果的に王道っぽくて面白くなるんじゃないかとも思ってますが......逆に(笑)。


――昔から、野球漫画を読んで野球を志す、ということが多いですが、森高さんの漫画を読んで野球を始めた方は多いのでは?


そうなったら素晴らしいですけどね。未だに「先生の漫画でプロ野球選手になりました」という人には会ったことがないです(笑)。野球選手に「今読んでます」と言われると嬉しいですが。プロ野球選手で影響を受けた人が多いのは『ドカベン』と『キャプテン』だと思います。特に水島新司さんの画のフォルムとか、すごくリアリティがあって、「自分のプレーの参考になりました」というプロ野球選手は、ある年代まで多かったと思う。


――ご自身がお好きだった漫画家は?


僕は、名前を挙げるとしたら、やっぱり、ちばてつや先生や水島新司先生は子どもの頃からナンバーワンですからね。もちろん、梶原一騎先生もですが。僕も子供の頃、水島漫画を見て野球の勉強をしたという一面もあって、先生の画力もそうだけど、野球を見る目が圧倒的だった。本当にプレイヤーに影響を与えた漫画家だと思います。僕は今、ちばあきお先生の作風を真似て『プレイボール2』を描いていますが、あきお先生の漫画は「野球の教科書」という感じではないですが、「漫画の絵」として、すごくいいんですよね。ちばあきお先生の絵の魅力は、また水島先生とは違う「野球漫画のお手本」だと思ってるんです。


『チェイサー』手塚治虫がどう凄いのかを描きたかった


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『チェイサー』コージィ城倉 ビッグコミックスペリオール連載中


時は昭和30年代前半。まだ週刊漫画雑誌もなかった時代...既に時代の寵児となっていた"漫画の神様"手塚治虫に人知れず挑み続ける一人の漫画家がいた!! 海徳光市。月刊誌に3本の連載を抱える、そこそこの人気漫画家である。海徳は、手塚治虫と同じ歳で、表向きは「手塚って、つまんない漫画いっぱい描くよなあ」と批判しつつも、裏でこっそり手塚漫画をコレクションする。そして、手塚がアレをしていると聞けば、自分も真似をし、コレをやっていると聞けば、それに挑戦してみる。どこまでも手塚治虫を"勝手にライバル視する男"...海徳光市の奮闘記!!


――『江川と西本』とは別に『チェイサー』を隔月で描かれていますが、これは手塚治虫先生のことを描きたいということがあったんですか?


手塚治虫に関する書物はいろいろあります。それを読めば「手塚先生がいかに凄いか」というのが、漠然とわかるんですが、じつは、そのすごさが、一般読者にはあまり伝わっていないんじゃないかと。せいぜい、『鉄腕アトム』と『ブラック・ジャック』と、『ジャングル大帝』の「レオ」を描いた人くらいの認識かもしれない。いくら手塚治虫がすごいといっても若い読者はピンとこないし、我々の世代だって「子供の頃、『ブラック・ジャック』読んで面白かった。あんな面白い漫画を描くから、手塚治虫って凄かったんだな」くらいの感じです。手塚治虫がなぜ凄いかというといえば、量産したから。多作だから凄いんですよ。


――手塚治虫のことを描こうと思ったのは?


「天才」を描きたかったんです。「天才」といえば、レオナルド・ダ・ヴィンチとか、聖徳太子とかいろいろありますけど、聖徳太子が同時に多くの人の言うことが聞き分けられたっていうのは、凄みはよく伝わらないし、レオナルド・ダ・ヴィンチの凄さは漫画で表現できない。僕は自分が漫画家だし、一番わかりやすいのが、手塚治虫だった。だったら、手塚治虫の「天才性」を漫画で描いたら面白いんじゃないかと。
手塚は漫画の連載を10本やりながら、なおかつアニメを作ってしまう。それは生半可な天才ではできない。これは漫画の世界に落とし込むと、文章でやるより絵に描いただけで、その凄さが伝わるんじゃないかと思ったんですよ。それ以外にも、速読ができるとか、大阪大学の医学専門学校、軍医を養成するところで、医学博士号をとったり、どこかの放送局のアナウンサーの試験かなにかも受かっていたりとか。常人だと、なにか一つできればすごいんだけど、手塚治虫は全部同時並行的にいろんなことができちゃう。ネット上に「まとめサイト」ってあるじゃないですか。そんな感じで、僕が手塚治虫を「まとめよう」と思った(笑)。それが自分の描きたいことだし、それが作品になって単行本になればこんな喜びはないし。


――確かに『まんが道』で藤子不二雄A先生が「手塚先生は神様です」と描いて、そのイメージが定着してしまったような感じがしますが、具体的にどうすごいというのは、読者にはなかなか伝わらないですよね。


そうですね。手塚先生がどこから「神様」って呼ばれるようになったかは、『チェイサー』を描くために調べてみるまで、よくわからなかった。息子さんの手塚眞さんは「藤子不二雄A先生の『まんが道』からですよ」とおっしゃるし、もと手塚先生のアシスタントだった方に聞くと、「大変なカリスマだった」とか「もっと前から神様扱いされてましたよ」と。「神様」が一般的になってきたのは、やっぱり、藤子不二雄A先生の『まんが道』かなぁ? それまでは、手塚治虫は多作で、有名な作品を描いていたけど、一般人が神様扱いする人じゃなかったと思う。それがなんとなく僕が出した結論なんですが......スイマセン。


――オリジナルキャラクター、たとえば『チェイサー』の主人公の漫画家・海徳光市は誰かをモデルにしているんでしょうか?


モデルはないですね。でも、我々が生きている今の時代でも、自分が「これ、つまらないな」と思っている作品が、世の中的には大人気で、もてはやされている、という状況がよくありますよね。漫画の仕事場で「あんな漫画、どこが面白いんだ」みたいなことを言ってるのはよくある光景だと思います。手塚治虫の時代も、絶対にそういうことがあったはずだと推理をしたんです。傑作ばかりじゃなく、「駄作も多い」と言っている漫画家も当時いたんじゃないのかな、と想像したわけです。現代では、神格化されてしまって、「そんなこと言っている人本当にいたのかね?」となるのかもしれないけど、そこは僕の推理では「いた」なんですよ。


――推理して、ディティールを作り上げていくわけですね。


今は『チェイサー』で描いている時代の40年後ですが、我々は同じ漫画の現場にいますから、ディテールに関して想像がつきます。また、その時に流行っていた漫画もいっぱい出しているんですが、手塚治虫が『ブラック・ジャック』を描いてた頃だったら、僕も体験していて、記憶がある。少年チャンピオンに『ドカベン』があって、『がきデカ』が超人気になっちゃって、みんなが「死刑!」なんて真似をして。少年チャンピオンがグーンと伸びていって、少年サンデーがおいてけぼりを食っちゃった、その感じって、自分が子どもの頃だからなんとなく知ってる。この時代の空気感はソラで出せる。


――『チェイサー』の主人公・海徳光市は、手塚治虫に対するジェラシーが駆動力になっていますが、手塚先生も若い作家をライバル視していたとか......。


そこは『チェイサー』でも反映しているんですよ。若い作家に嫉妬するとか、「あいつがこうしたから俺も」というのは、手塚先生の性格を、主人公の海徳光市に背負わせているんです。この作品の中に出てくる手塚治虫はカッコよくて、シルエットでしか出てこないんですが。
手塚先生は他の漫画家に嫉妬したり、打ち切られたことの恨み言をよく表現したりしてました。手塚全集の手塚先生の本人の解説とか、そのまんま単なる「恨み言」だったりしますし。「あの時は僕も調子が悪くて、あんまり好きな作品ではありません」みたいな(笑)。


――手塚先生は多作ですが、森高さんもかなり多作なのではないかと思いますが。


僕の場合は野球にシフトしているので偏りがありますが、手塚治虫は森羅万象ありとあらゆるジャンルを網羅していています。それは手塚先生がありとあらゆる映画をよく観ているからだと思うんですよ。逆にいえば映画からインスパイアされた作品を、いっぱい描いているんです。手塚治虫の本を読むと、映画を観に行った直後に、何か新作を描いたといった記述がある。それで、「この作品はこれに影響を受けて描いたに違いない」と分析する本も多数ある。実際、手塚先生の短編の中には、。映画から影響を受けて描いた作品がいっぱいありますよね。西部劇とか。あれはマカロニウエスタンなのかな? 詳しくはわかりませんが。僕の身の回りにも、歴代のアシスタントとかで、すごく映画好きで年間に何本観たとかいう人もいたんですが、そんなに観てるんだったら、それを活かした作品を描けばいいのにと思ったんだけど(笑)。


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――『チェイサー』は、手塚を描かずして手塚を描くといった仕組みがすごく面白いですね。結果的に、海徳の方が手塚先生よりも時代を2歩も3歩も先に行っていたり。


でも、時代の前後を間違えちゃいけないんですよね。今、この時に、この世間の動きで、その前にこれがあって、そのあとにこれが来るというのを、間違えて書いちゃうと嘘になっちゃうんで。あとは、手塚治虫がその時代にどんな作品を描いているかということを間違えちゃいけない。たとえば昭和44年には、この作品を描いていて、この作品は描いていないはずだ、とかいうのは、全部一応調べて、年表をまず、見る。
この時代にはこれを描いてんだな、というのをまず頭に入れておいて、そこから話を膨らませる場合があるんで、まずは資料読みですよね。『チェイサー』も『江川と西本』もネームをやる前に、いろんな文献や資料をすごく読み込んでネタを拾うんです。「このエピソードの時は、このあたりの文献を読んでおかないと、ネタがないな」と思ったら、もう一日かけて読みまくるんです。「このネタ使えるじゃん」というのがあったら、そこからふくらませていく。


――歴史家みたいな仕事ですね。


『江川と西本』は80年代ジャイアンツ、長嶋政権から藤田政権への流れを史実に忠実に、『チェイサー』は手塚治虫が生きてきた時代を勝手に僕の視点でまとめちゃったんですが。藤子不二雄A先生の『まんが道』が手塚先生の「神」としてのイメージを一般に植え付けたように、僕の作品を歴史だと信じてしまう人もいるかもしれない。歴史ってこういうところもあると思うんです。誰かが作ったエンターテーメントが、そのまま歴史になっちゃうって事。たとえば「忠臣蔵」なんて、作られた歴史みたいなとこもありますからね。
まあ僕のは『まんが道』や『忠臣蔵』のように影響力のあるモノではないので、僕の漫画で歴史が固定されるとは思わないんだけど(笑)。こっちが事実だと思って書いていても、「それ解釈が違うんだけど」という部分もあるかもしれないし、それを読者に押し付けちゃってる可能性もあるんですが、そこを含めて楽しんで欲しい。
信じるのも、信じないもあなた次第(笑)。そういう読者とのキャッチボールを楽しんでいますので、だから読者の方も、一緒にキャッチボールを楽しみましょう、と。あと、「歴史を勝手にまとめちゃってすみません!」ってことでしょうか(笑)。


――最後に、『江川と西本』『チェイサー』のファンの方にメッセージ等ありましたら。


本当に常に「読者に楽しんでもらいたい」というモチベーションで描いているので、
「楽しんでくれ!」と。


――どうもありがとうございました。(平成30年5月28日 都内にて)



漫画原作者に聞く! 森高夕次氏インタビュー [その1][その2]



森高夕次(コージィ城倉)
1963年生まれ。1989年、「男と女のおかしなストーリー」が第2回スピリッツ賞佳作となり、同作でデビュー。以後、漫画家「コージィ城倉」として『砂漠の野球部』『おれのキャプテン』『ティーンズブルース』『ロクダイ』『かんとく』など、また漫画原作者「森高夕次」として『おさなづま』(画・あきやまひでき)、『ショー☆バン』(画・松島幸太朗)、『ストライプブルー』(画・松島幸太朗)など多数を発表。現在はビッグコミックスペリオールに、原作者・森高夕次として『江川と西本』(画・星野泰視)、講談社のモーニングに『グラゼニ パ・リーグ編』(画・足立金太郎)などを、漫画家・コージィ城倉としてビッグコミックスペリオール『チェイサー』、グランドジャンプに『プレイボール2』(原作・ちばあきお)などを連載中。



(取材・構成 山科清春)


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【2018/07/26】

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