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『岡崎に捧ぐ』第1集発売&重版出来記念!室山まゆみ×山本さほ/100巻と1巻――憧れの大先輩に会う!!

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WEBサイトnoteで発表されるや短期間で1000万ビューを記録し、そこから「ビッグコミックスペリオール」で連載を開始、5月には単行本第1集の発売と、大きな反響を呼んでいる山本さほ氏の『岡崎に捧ぐ』。


単行本の発売、そして早くも重版出来を記念して、過日なんと! 山本氏憧れの漫画家、あの『あさりちゃん』の室山まゆみ先生との対面が実現! 『あさりちゃん』は単行本全100巻。「2人組による1コミックシリーズ最多発行巻数(女性作家)」としてギネス世界記録にも認定された室山まゆみ先生(眞弓先生と眞里子先生)、そしてようやく単行を1冊世に出した山本氏。憧れの大先輩を前に、お会いした瞬間から感極まって号泣した山本氏と室山先生との楽しいお話のほんの一部を公開します!!



山本 (号泣しながら)......お会いできてすごく嬉しいです。小さい時から『あさりちゃん』を読んでいて、小学生時代にファンレターを書かせていただいたんです。


眞弓 ありがたいことでございます。


眞里子 ありがたいことでございます。山本さんは私たちが結婚してたら娘ぐらいの年齢かな? ありえないことはないですよね、私たち還暦のおばさんですから。


山本 ずっと、私自身があさりちゃんに憧れていて、あさりちゃんみたいになりたかったんです。実際真似してよく怒られてました。ガーッと吸い込むように食べるところとか、そういう風になりたかったので、小学生の頃はずっとむっちりで(笑)。私自身だけじゃなく、絵も憧れて描いていたので、コロコロと表情が変わるところとか、コロっとした体型とか、私の漫画のキャラクターも凄くあさりちゃんに影響を受けてるんです。あさりがタタミによく髪の毛を引っ張られて「ギエッ」ってなる表現なんかも。


眞里子 『岡崎に捧ぐ』もキャラクターがコロっとしてるのが可愛いわね。読ませていただいて、ああ友達が多い人なんだな、と思って。私たちは本当に友達もいなくて、暗~い子だったから。うらやましいお話でございます。


山本 え! そうなんですか。


眞弓 凄く暗いの、ドス黒い(笑)。小学校の頃からやさぐれてるから。


眞里子 コミュニケーション不全だね。山本さんや岡崎さんはご自身だけど、『あさりちゃん』っていうのは、私たちと全く対極にあるキャラクターなんです。私たちは学校に言っても誰とも口をきかずに、一日中本を読んでた。だからなんというか......立場的にはどちらかというと小学生時代の「岡崎さん」なのかもしれないね(笑)。家庭的にネグレクトは無かったけど。


山本 『あさりちゃん』も最初は家庭漫画ですよね。


眞里子 そう。お友達出てこないでしょ? それは私たちが友達が少なくて家庭しか知らなかったから。子供の時のトラウマっていうのがあって、人間関係を家庭の中でしか作れなかった感覚がずーっと体に染み付いてるの。だからそれしか描けなくて。自分たちの持ってる引き出しが少なすぎた。人間関係を作ってこなかったからね。これしか描けなかったんていうのが事実なんですよ。だから山本さんはいっぱいお友達もいらっしゃるから、引き出しがいっぱいあるんだろうな、って。


山本 でも『あさりちゃん』も途中から学校に行きますし、本編だけでなくて、単行本に収録されている大長編も映画みたいなスケールの感覚で読めて大好きでした!


眞里子 ネタがなくなったからね(笑)。でも本を読むことや映画は大好きだったんです。つまり人間関係が......


眞弓 二次元だったのかなあ。人間形成の代わりに私たちはほとんど活字、活字で情報を得てきたの。


眞里子 でも子供の頃って辛い思いとか楽しい思いとか色々あるけど、それを表現する方法って持たないじゃないですか。それを活字の中から「あっこの文章は今の自分の感情と同じだ」って拾っていってた。「感情は後天的にくるものだ」ってどなたかが言ってらしたけど、それを見て「あっ、いいんだ人間関係作らなくても」って(笑)。


山本 『岡崎に捧ぐ』はキャラクターたちが成長していくんですけど、あさりちゃんはずっと小学四年生じゃないですか。現実には読者の年齢は上がっていくわけですけど、室山先生はどうやって変わってゆく読者の方とのバランス感覚を保っていたんですか?


眞里子 図々しいこと考えてたの、私たちはそんなに友達は多くないし、それだけに自分の殻に閉じこもってきた人間だから、いくつになっても子供の気持ちを忘れないだろう、って。私はずーっと子供の気持ちがわかるんだ、って。


眞弓 小学校の時の思い出もずっと覚えてるし。絶対忘れないから。生まれて10年ぐらいやそこらっていうのは、どんなに物が溢れていても、時代が変わっても、子供はゼロから吸収していくんだから、そんなに感覚は違わないだろうと。


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山本 小学校時代の思い出もずっと覚えていらっしゃるというのは、おふたりで当時の話をよくされていたからですか?


眞弓 うちの母が覚えてる。もうそれこそね、小学校に上がってすぐくらいの思い出話とかね、するわけ。


眞里子 母が当時小学生だった私たちに向かって、自分が小学生だった時の話をするわけ。だから、そうか、人間というのは小学生の頃の話を覚えてなきゃいけないのか、と(笑)。それでずっと覚えてたんだけど、その時代の話なんて、考えてみたら周りのみんなは覚えてないのよね。


眞弓 そのあとにみんな楽しいことがあるから。忘れちゃうのよね。あと結婚して自分の子供を育てるので、自分の記憶は全部捨ててくるって。私たちは自分のことしか考えないで生きてきたから忘れないわけ(笑)。失礼だけど山本さんは既婚?


山本 いえ、まだです。私も単行本1集では小学校の頃にあった事件や出来事を描いてるんですけど、よく、なんでこんなに小学生時代を覚えてるの? って聞かれるんです。私と同じ30歳くらいになるともうみんな忘れちゃってるんですよね。でも幼馴染みの岡崎さんがすごく記憶力がよくて、室山先生のお母さんみたいに「小学生の頃はあんなことがあった、こんなことがあった」って私に話してくれるんですよ。やっぱりそうしてふたりで話しあうことで、忘れないというのがあるんです。


眞里子 そうなんだ! 私たちもふたりでつねに反復してるから、牛の反芻みたいにしょっちゅう思い出してる(笑)


――パートナーとの反復があるからこそ描ける、という共通点があるんですね。


山本 それでもその感覚で36年間、単行本を100巻も続けるっていうのは本当に凄いことだと思うんですけど、描いてるうちに「この作品は大丈夫だ」って自信を持たれた瞬間ってあるんですか?


眞里子 自信はないです。いくつになってもないし、今だってない。いつだって読み直す時には、あーまたここがまずかった、って自己嫌悪に陥る。それの繰り返し。これ面白い! って自分で自分のものを思ったら辞めなくちゃ。


眞弓 満足しちゃったら終わりでしょ。


山本 なるほど......!


眞里子 昔は1日18時間くらい仕事してた時期があるんですよ。でも今は1日5・6時間机に向かってるともう目が疲れて。体力がね。これは若いとわからないんですよ、絶対。山本さんは運動されてる?


山本 いえ全然......ジムには行っているんですけど。でもあさりちゃんといえばコミックスに「作者のぺえじ」がありますけど、昔からダイエットの話題をたくさん取り上げていらっしゃいますよね。


眞里子 昔からね、ダイエット情報とか好きなの。話題になったりすると、なんでもやってたんだけど。でも......それももう関係ないのよ、私たち。


山本 え!? どうしてですか?


眞弓 ダイエットの本があるでしょ? 本屋で最後に買った時に、ダイエットの年齢グラフが付いていたのよ。


眞里子 そのグラフの値が50歳で終わりだった(笑)。あなたはまだ若いから、グラフの先がある。


山本 はい!(笑) ありがとうございます。でもファンとしては、これからも室山先生にもずっと漫画をお描きになっていていただきたいです。


眞里子 ありがたいことでございます。お互い頑張りましょうね。



この後も、山本氏の『あさりちゃん』愛と室山先生の軽快なエピソードで大いに盛り上がりました! そしてこの時のご対面の模様を山本氏が漫画にした作品「ファンのぺえじ(山本さほver.)」が、現在発売中の『あさりちゃん』(小学二年生8月号増刊)に収録されています!



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『岡崎に捧ぐ』第1集 好評発売中!



(スペリオール編集部)

【2015/08/ 4】

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岡崎に捧ぐ 1
山本さほ

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